2009・5月−2010・1月までの日記っぽいも


2010年01月01日

『母たる証明』

                          「このタイトル、ボン監督に怒られませんか?」

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 クリスマスイヴの夜、娘たちはプリキュアである事を明かし、そして大切な友だちを取り戻しに別の世界へと旅立った。娘たちを誇りに思う ―― 桃園あゆみは四人のプリキュアが消えていった空を高く見上げ、そっと居並ぶ人の列から離れた。
 それに気付いた蒼乃レミと山吹尚子もまた……。
 あとを追ってきてくれた二人の母に、あゆみが意味ありげに目配せをする。付き合いの長い二人はそれで分かってくれたようだった。


(1)


 今日はもう使わないはずだった診療室に照明が灯った。
 山吹尚子の自宅を兼ねた動物病院、そこで三人の母が向かい合っていた。一人は責めるような目つきで、もう一人は戸惑った表情で、そして最後の一人は、いたたまれない顔で。
 重い沈黙の降りていた診療室の空気を破るように、蒼乃レミの自慢の巻き毛を揺らしながら口を開いた。
「ねえ、あゆみさん……さっき話してたこと、本当に本当なのっ?」
 いつも通りの緩い口調だが、声の響きにはとげとげしさがこもっている。悪くなりかけた雰囲気を取り成すように、尚子が二人の間に入った。
「レミさん、さっきから言ってるように、あゆみさんも本人の口から確かめたわけじゃないし……」
「でも、やっぱり間違いないわ」
 桃園あゆみが、顔を上げてきっぱりと言い切った。
「ウチのせっちゃん……キュアパッションがイースって子だったの」

 それは、ここに来るまでの道すがらレミと尚子に話していた推論。東せつなが家に来た頃から姿を見せなくなったイース。せつなが時折見せる、後ろ暗いことを引きずっている陰のある表情。
 彼女が本当にイースなのだとしたら、平和だった四つ葉町の人々に恐怖を与え、建物を破壊し、そして何よりプリキュア ―― ラブ、美希、祈里という大切な娘たちをひどい目に合わせてきた。
「それがどういう意味か、わかってるんでしょうね、あゆみさん?」
 レミの声がさっきよりも冷えていた。けれど、あゆみはしっかりとうなずく。
「どういう理由で、せっちゃんがイースをやめてプリキュアになったのかは解らないわ。たぶん、心から悪い子じゃなかったのよ。きっと悪人にそそのかされて、無理やりに悪事に手を染めさせられてたんだと思う」
 そこで一息ついてから、あゆみが続けた。
「でも、罪は罪……罰を受ける必要があるわ」
「ちょっと待って。せつんちゃんはキュアパッションとして、みんなを救うために戦ってきたんでしょ? もう充分に罪を償ったんじゃ ―― 」
 尚子が言葉を切って、同意を求めるようにレミを見る。だが、返ってきたのは冷えた眼差し。
「アタシの和希は、そのイースって子のせいでジュースまみれにされて、一歩間違えば死ぬかもしれなかったのよ? もしあなたの祈里ちゃんがそういう目にあってたとしても、尚子さん、あなたはそうやって許せるの?」
「それは……」
 ちらっ、とあゆみのほうを窺ってから、尚子が力無くうなだれる。

 再び診療室に重い沈黙が降りようとした矢先、あゆみが凛とした声を上げた。
「だからっ、母親であるわたしが代わりに罰を受けようと思うのっ!」
 母としての覚悟を持って二人に言い放った。娘であるせつなの罪から目をそらさず、彼女の重荷を全て背負う、と。
「……わたしがどんな罰でも受けるから、せっちゃんを責めるのをやめてほしいの。せつなが……わたしの娘が自分の意志で贖罪し終えるまで、静かに見守ってあげてほしいの……。どうか、おねがい……」
 せつなのためになら自ら犠牲になることを厭わぬという捨て身の姿勢で、あゆみが二人に訴えかける。しかし、レミは承諾できない。ほっそりした両腕に力を込めて、こぶしをぷるぷると震わせながら声を張り上げた。
「勝手なこと言わないでっ! アタシの和希が……美希だって……」
「せつなの母であるわたしが……全て責任を取ります」
「待ってちょうだいっ。あゆみさんもレミさんも……」
 あゆみとレミの顔を交互に見つつ、尚子がヒートアップし始めた場の空気を収めようして口を開く。
「まずはもう一度、三人でよく話し合いましょう。どうするかは、それから ―― 」
「謝ってっ!」
 レミは、尚子の言葉など全く聞いていなかった。むき出しになった感情を言葉に変換して、あゆみへと思いっきりぶつける。
「せつなちゃんの代わりに、アタシたちが納得いくよう謝ってちょうだいっ!」
 あゆみが頬でも張られたみたいな表情で……それでも瞳を真っ直ぐレミへと向け直してうなずいた。レミと尚子へ深々と丁寧に頭を下げ、謝罪の言葉を口にしようと ――― 。
「ちがうわっ、そうじゃないっ」
 レミの声で突然さえぎられた。あゆみが当惑しつつ頭を上げると、レミが鋭く視線を突き刺してきた。
「着ているものを全部脱いで、土下座よ」
「ちょっとレミさんっ!」
 さすがに非難めいた声を上げる尚子。しかし、あゆみは静かな声で「……わかりました」とレミに告げた。諦観した表情で自分の服に手をかけ、二人の目の前で脱いでゆく。


(2)


 スリッパを脱いで、素足で冷たい床に立つ。冷えきった診療室の空気に肌を嬲られる。
 いまだ美貌の衰えぬ元アイドルのレミと、清楚な魅力で評判高い獣医の尚子の前に、平凡な主婦が羞恥心にブルブルと震えながら全裸で立った。
 白々とした照明の下で、桃園あゆみという女のカラダの全てが晒される。
 かつて、ミス四つ葉町商店街に輝いた頃よりも重たさを増した乳房も、むちっ、と肉の付いてきたウエストも、そして、久しく手入れしていない股間のもさもさとした茂みまでも。
 とうがたった女体だが、まだ身体のラインもさほど崩れておらず、男なら誰でもむしゃぶりつきたくなるような艶のある色香を醸していた。
 けれど、その熟れ頃の肉体も、今は完全に晒しモノ扱い。

 ―― どんな罰でも受ける。そう覚悟したからといって、ツラさが薄れるものではない。
 レミは、あゆみに女としての恥を徹底的にかかせるつもりらしい。
(大丈夫よ、せっちゃん……お母さんが守ってあげるから……)
 冷たい床に右ひざを、次いで左ひざを着き……。あゆみが「うっ」と口もとに手を当てた。こみ上げてきたみじめさに、嗚咽がこぼれそうになったのだ。
 両手を胸の下で組んで険しい目付きで見下ろしてくるレミに向かって、深々と、床に額を擦り付けて土下座。自身の情けない姿に震えつつ、嗚咽を殺して声を絞り出した。
「うちのせつ…なが、ご迷惑をおかけして……本当に申し訳ありません。どうか娘への罰は、全てこのわたしにお与えください」
「いいわ。これから罰を与えてあげる。 ―― 立ってちょうだい」
 診療室の空気よりも冷たい声で言い放ったレミに従い、あゆみがフラフラと立ち上がった。今にも卒倒しそうなほど、顔色が青白くなっている。その両頬には流れる涙の筋が……。
「もうやめましょうっ!」
 倒れそうなあゆみをかばうみたいに、尚子がレミの前に割りこんできた。レミが何も言い返せないくらい、強い表情。でも、いまだ溜飲の下がらぬレミも退(ひ)かない。
 睨み付けてくるレミを前に、尚子が言い切った。
「今からは、わたしがあゆみさんに罰を与えるわ。それで文句はないでしょう、レミさん」
 尚子が振り返って、あゆみのカラダをしっかりと抱き支え、診療台まで運んだ。そこへ彼女を優しく腰掛けさせながら、尚子が口調を幾分和らげてレミに言った。
「レミさんにも協力を頼めるかしら?」


(3)


「ホットミルクを一人分作ってきてもらえない?」と尚子に頼まれて、レミが診療室を離れた5分程度の時間。その短い時間に何があったのだろうか。
「んっ…あっ…ふ、んっ……」
 まずレミの目に入ったのは、唇を濃厚なキスでさらわれて、途切れ途切れの喘ぎ声を上げているあゆみの姿だった。診療台に並んだ腰掛ける二人が、恋人のように仲睦まじくお互いの身体に手を伸ばしていた。
「ちょちょちょ…ちょっと二人ともぉ、何やってるのよぉっ!?」
 ホットミルクを入れたマグカップを手にワナワナと震えているレミへ、「あら?」と何事もなかったように尚子が目を向けた。レミが帰ってきたことに気付いたあゆみも、尚子の腕に抱かれながら楚々と佇(たたず)まいを直す。
(ほ、本当にわたしったら何をやってたのかしら?)
 顔を赤らめて、あゆみが心の中でつぶやいた。
 最初は、冷えきった全裸のカラダを暖めてくれるみたいに何度も何度も、ぎゅっ、ぎゅっ、と抱きしめてくれていた。そのうち、「ここ、冷えちゃってるわね」と尚子が手の甲や肩に優しく唇を這わせ、暖かな吐息を直接肌に吹きかけて暖めてくれるようになった。
 正直、そのぬくもり以上に、優しくされることが気持ちよくて、気がつけば唇をも許してしまっていた。両脚の間にも手を差し入れられていたような気がする。

「あゆみさん」
 フゥ…と耳に息を吹きかけられて、あゆみが意識せぬままに「あんっ…」となまめかしい声を洩らしてしまう。
 レミからマグカップを受け取った尚子が、あゆみへにっこり微笑みかける。
「さっ、これを飲んで温まって」
 そう言って持ち上げられたマグカップに、あゆみが口をつけようとした所で、スッ…とそれが遠ざかった。尚子がマグカップを自分の口に運んで、中身を一口含んだ。
 彼女が何をするつもりなのか、あゆみにはわかった。目を閉じて、尚子の唇を受け入れる。
 口うつしで流し込まれる熱いホットミルク。それをあゆみが飲み下すのを待って、彼女の半開きの口を割って侵入してくる尚子の舌。
「ウッ ―― !」
 反射的に尚子の身体を押しのけようとした両腕が、空(くう)をきった。あゆみの行動を予測していた尚子が、ひょいっ、と上半身を仰け反らせてかわしてみせたのだ。
「ふふふっ、危ない危ない」
「も、もおっ、尚子さんっ、からかわないで!」
「ごめんなさい。でも、突き飛ばされたら、せっかくのホットミルクがこぼれちゃうじゃない?」
 尚子が微笑みながら、あゆみのおでこを、つんっ、と突っつく。
 ここらあたりで、レミの堪忍袋の緒が切れた。
「尚子さんッ!? そういうイチャイチャは寝室でやってちょうだい! だいたい罰はどうなったのよぉっ、罰はぁっ!?」
「そうね、じゃあ、そろそろ……」
 まだ一口分減っただけのホットミルクを、コトッ、と診察台に置いて、尚子があゆみに向き直った。穏やかな顔つきをいつもよりも引き締め、あゆみの意志を確かめる。
「あゆみさん、がんばってみる?」
「え、ええ。大丈夫よ、尚子さん」
「人間やめちゃうくらい生き恥を晒すことになるけど ――― それでもいい?」
 その言葉に、あゆみの心がもろく揺らいでしまう。しかし、次の尚子の言葉で立ち直る。
「わたしが、あゆみさんの傍(そば)についててあげるから」
「わ…わかったわ。やってみます」


(4)


 冬の寒空の下。クリスマスイヴということもあって、夜も更けてきたというのにクローバータウンストリートの通りには、まだ行きかう人々も多い。
 いったん自宅に立ち寄って、こっそり持ち出してきた黒髪のウィッグとサングラスで顔を隠したあゆみが、尚子に貸してもらったコートの前を恥ずかしそうに合わせた。
(寒い……)
 コートの下で、カラダが震える。でも、吐く息は、信じられないほど熱い。熱に浮かされているみたいだった。
 そんな彼女に付き従う尚子もまた、あゆみに借りたウィッグとサングラスで顔を隠していた。退路となる暗い路地を確認してから、先を行くあゆみの背を、ぽんっ、と叩く。
 合図がきた。あゆみが息を呑んで、その場に立ち止まる。
(は…はじめなくっちゃ…)
 意を決してコートに手をかけるも、なかなか開けない。このコートの下には、何も身に着けていないのだから。
(……大丈夫よ、あゆみさん、がんばって)
 あゆみにだけ聞こえるようなささやき声で、背後から優しく励まされる。そうだった。尚子が傍にいてくれる。心に…体の芯に…力が湧く。
(そうよ、せっちゃんの代わりにどんな罰でも受けるって決めたんだもの)
 開き直った、とも言える。
 あゆみがコートの前をはだけた。街の明かりに、そしてすれ違う幾人かの目に、なまめかしい肉付きの女体が晒される。子持ち主婦の、色香を匂わす柔肌が……。
 思いきって、コートを全部脱いでしまう。
 途端に、街中の視線が突き刺さってくるように思えた。
「くぅっ ―― 」
 サングラスの下で両目をギュッとつむり、歯を食いしばる。
 いきなり露わになった人妻の全裸姿に、人々がどよめきながら注目する。

 冬の風が、ヒュウッ、とそのカラダを撫でたが、寒さを感じる精神的な余裕さえない。レミ、尚子の前で全裸になった時とはケタ違いの辱めだった。
 身につけているものは、履いたこともないカカトの高い真っ赤なスエードパンプス ―― レミが用意してくれたもの ―― だけだ。つまり桃園あゆみという女の、足もと以外の全てを見られてしまうのだ。
 たわわと熟れた乳房の肉も、ゆるくなったお腹の肉付きも、あゆみにとっては恥ずかしいだけだった。それなのにこんな大勢の人に、まるで見世物のように……。
(ああぁ……あそこだって見られちゃってる……)
 鬱蒼とした陰毛の茂みが隠しきれていない、淫靡な恥唇。何度も肉の交わりを繰り返した部分を、今、夫以外の人間 ―― 全く見知らぬ通行人たちに見られている。
 尚子の言ったとおり、これは人間をやめるにふさわしい生き恥だった。
(駄目……、し…死んじゃいそうっ!)
 全身の肌が熱くなってきた。男性の好奇の視線が、女性の軽蔑の眼差しが、あゆみの熟れた人妻の肉体を嬲りものにしていた。

 あゆみの耳に届いたシャッター音。まさかと思いつつ、ちらっ、と片目だけを開いて窺う。正面の群衆の中に、カメラ付きの携帯を向けている者がいた。まだ若い青年だ。
(やだっ、こんなオバサンのハダカ撮ったって仕方ないのに……)
 あゆみが心の中で苦笑する。そんな彼女の耳に、今度ははっきりと悪意のこもった声が飛び込んできた。
「このヘンタイっ!」
 まるで殴られたみたいなショックを受けた。思わず「わたしだって好きでやってるんじゃないわ!」と言い返しそうになったが、その言葉を必死で飲み下す。
 あゆみが屈辱感でブルブルと震えだした。
 きっとこの人たちにとって、自分は人前に全裸を晒して変態的な悦びを覚えている露出魔なのだろう。死ぬほどツラいのを我慢して、こうやって罰を受けているというのに。
(せっちゃんなら分かってくれるわよね。お母さんは……あなたのために……)
 慎み深い主婦の全身を犯し続ける興味本位の視線に耐えながら、唇を噛みしめて悔し涙をこらえる。

 あゆみの全裸姿が視線にまみれているのを確認して、尚子が自分のコートの内側から、使い慣れた乗馬鞭をシュルリと引き抜いた。
 ヒュッ!と空気を切り裂くように振り上げられた細い鞭が次の瞬間、『ピシッ!』と鋭い音を立てて、あゆみのたっぷり肉のついた尻を打ちすえた。
「 ―― くう゛っ!?」
 事前に説明されていたが、尻肉に食い込んでくる痛みは想像以上だった。生っちろい臀部の表面に斜めに走った一筋の朱線が、ジンジンと熱を持つ。
 絶妙の力加減によって、皮膚に傷をつけることなく、痛みと鞭跡だけがくっきりと刻まれた。

 あゆみが五指を開いた両手を顔の横まで持ち上げ、右手の親指を内側に折った。それは、この公開鞭打ち刑のカウント数だ。
『ピシッ!』とまた鋭い音が走り、一本目の朱線と交差するように、鞭の跡が刻まれる。観客と化した人々の前で、右手の人差し指を折った。
 後ろからスッと身体を寄せてきた尚子が、(……がんばれそう?)と小声で訊ねてきた。あゆみがしっかりとうなずいて、鞭打ち刑の続きをうながす。
 あゆみから離れた尚子が、乗馬鞭を持った手を大きく後ろへ引いて、
『バシッ!』
 今度はたまらず「い゛ぃっ…!」と悲鳴を上げて、あゆみが飛び上がらんばかりに裸体を痙攣させた。ボリュームのある乳房が、ぶるんっ、と跳ね揺れる。
 ハァ…ハァ…と荒く息を乱したあゆみが、中指を折るのを待って、次は随分弱めに『…ぴしっ!』と鞭を放った。
 けれど、鞭に打たれた瞬間、あゆみは大げさに身悶えて、悩ましく乳房を揺らした。先ほどの痛烈な一撃によって精神に刻まれた、後遺症のようなものだ。

 右方向から『ピシッ!』と尻に鞭が入った。あゆみの脚がよろめいて、全裸の身体が左へと流れる。それを押し戻すみたいに、今度は左側から『ピシッ!』と鞭が入った。
 すでに右手でのカウントは終了し、左手の指も残り四本。
 下からすくい上げるような『バシンッ!』という容赦ない乗馬鞭の一撃に、あゆみが強く噛み締めた歯の間から「ぎっっ…!」と悲鳴を洩らし、思わず小さく飛び跳ねてしまった。
 重たげな人妻の乳房が上下に揺れ跳ねたのを見て、ギャラリーの中には卑猥な歓声を上げる者もいた。切られるシャッター音もいつの間にか増している。
 しかし、その全てがあゆみの耳には入っていなかった。サングラスの下でぼんやりと開かれた瞳には虚ろな色が宿り、呼吸も激しく乱れて、立っているのがやっとの状態。
 もう自分が今いったい何をしているのか、それさえ頭がぼうっ…となってしまい、分からない。ただ、豊かな尻に焼き付けられた乗馬鞭の感触が、ひどく熱い。

 カウントするのを忘れていた左手の人差し指を、背後から伸びてきた尚子の手が優しく折る。続いて、残る三本の指までも折ろうとする。
(……よくがんばったわ、あゆみさん。もう充分よ……)
 その慈しみのこもったささやき声に、ハッと意識が戻った。左手を裏返して、尚子の手を強く握る。せつなのためにも、彼女に科せられる『罰』をきっちり終わりにしたい。
(…………)
 尚子が無言でうなずく。言葉は不要だった。あゆみの意志は全部伝わった。尚子が全部受けとめた。
(……残り三回、連続でいくわよ)
 あゆみがそのささやきにうなずいて手を離した。そして、尻を後ろに突き出すよう姿勢で腰を落とし、カウントする必要のなくなった両手を両ひざに乗せて、身体の支えにする。
 鞭で叩かれても倒れないよう身体を安定させるためとはいえ、中学生の娘を持つ母親が、大勢の人の前で全裸のままする格好ではなかった。あゆみ自身、全身に火がついたみたいに恥ずかしいが、それでも、せつなのためなら ―― 。
(せっちゃん、安心して帰ってきて……)
 あゆみの尻で『ビシッ!』という音が跳ねた。
(せっちゃんは、お母さんがちゃーんと守ってあげたから……)
『ビシッッ!』という鋭い鞭の激痛が、柔らかな尻肉へと叩きこまれる。がくんっ、と腰が落ちかけたが、何とか持ちこたえる。
(せっちゃんは、ラブと同じわたしの娘……ラブと同じわたしの宝物だから……っっっ)
 衆人環視の中、長々と晒しモノとなっていた全裸の母親の尻へ最後の鞭が叩きつけられた。『バシッッ!!』という強烈な音と共に、あゆみの裸身が稲妻に打たれたかのごとくわなないた。
 ぶるぶるぶるぶるっっっ…………。
 顔を真っ赤にして、噛み締めた歯の間から「ふーっ…ふーっ…」と荒く息をつく。焼けるように熱い尻が、狂わんばかりの痛みを訴えてくる。
 全部で10回。
 せつなの罰を身代わりしたあゆみが、全裸での公開鞭打ち刑に見事耐え切ってみせた。
 縦に横に斜めに、桃のような丸みを描く尻にくっきりと刻まれた朱線全てが、その証だった。

 桃園あゆみの中で張り詰めていたものが、ふっ、と切れた。前のめりに崩れ、その場に突っ伏してしまう。そんな彼女をいたわるみたいに、尚子がしゃがみこみ、そっと背中をさすった。
(あゆみさん、本当によく頑張ったわ……)
 あとは尚子とレミの仕事だった。
 すくっ……と立ち上がった尚子が、サングラス越しに観衆を見渡し、握り締めた両手を向かい合わせにゴリゴリと擦り合わせる。
 四つ葉町に暮らす人間なら、誰もが知っている忌まわしい所作。
「キャアアアアアアアア ―――――――――――― ッッ!!
スイッチオーバーする気よぉぉぉぉっ!!!
ナケワメーケを呼び出して、アタシたちを皆殺しにするつもりなんだわぁぁぁぁっ!!!」
 レミの悲鳴は、とても演技だとは思えぬほど恐怖心に満ちていた。居合わせた全員がその悲鳴に煽られて、パニックになりながら蜘蛛の子散らすように逃げ出す。
「今のうちよ、さっ、あゆみさん立ってッ!」
 尚子が手を引いて、あゆみを立ち上がらせる。煽動役のレミも駆けつけてきて手を貸す。尚子の計画通り、暗い路地を使って鮮やかに撤収をきめた。


(5)


 ウィッグとサングラスを外し、用意してあった服に着替えたならば、もう誰も疑うものはいない。臀部の激痛でまともに歩けないあゆみをレミと尚子が両側から支え、ゆっくりと帰路に着く。
「あのね、あゆみさん。アタシ、まだどうしていいか分からない……」
 レミが前を向いたまま語りかける。
「せつなちゃんの『罰』はもう終わったっていうのに、あの子が美希や和希をしたことを、アタシはまだ許せていないの」
 ならばせつなの代わりにもっと罰を受けよう。あゆみはそう思った。けれど、レミの選択肢は違った。

「だからね、アタシもあの子の母になろうと思うの。あの子のそばで、あの子のした事に苦しんで、悲しんで、そしていつか心から許してあげたい」

「レミさん…」

「わたしもレミさんと同じ気持ちだわ。わたしはまだせつなちゃんのことあんまり知らなくて……。でもね、分かるの。彼女は動物たちと同じ、心の優しい子よ。いつかすべての罪から許されて、幸せになってほしい」

「尚子さん……二人とも……」
 あゆみが声を詰まらせた。
「あゆみさん、これからはせつなちゃん……ううん、せっちゃんはアタシたち三人の娘よ」
「そうよ、あゆみさん。わたしたち三人で、せっちゃんを見守っていきましょう」

 こうしてクリスマスイヴの夜、せつなに新たな二人の母が誕生した。
 ラビリンスにいるであろう産みの母を加えれば四人。あたかも四枚の葉で幸せを象徴する四つ葉のクローバーのように。
 せつなという「四つ」の愛に包まれた少女が、自らの人生を精一杯幸せに生き抜いてゆく姿は、この四人の母たちにとって生涯の誇りとなった。

(おわり)

2009年11月29日

●今週のフレプリ
第42話『ラビリンスからの招待状!』

姿見鏡の前で女の子らしく髪をいじったり、鏡に映った自分の姿を見て「えへへっ」と微笑んだり、そんな所をラブに見られそうになって慌てたり、とすっかり普通の女の子らしくなったせつな。
しかし、過去は断ち切れない。かつて、彼女がイースであったという事実が、鏡の向こうから送られてきた『クラインの手紙』によって呼び起こされる。

FUKOのゲージを壊せば、もうシフォンはインフィニティにならない。しかし、FUKOのゲージを破壊すれば、その場に居る者は溢れ出したFUKOのエネルギーに呑み込まれてしまい、命は無い。
だからこそ自分一人で ―― 。
せつなが覚悟を決めます。
だからこそ、その日の夜は思いっきり明るく振舞う。最後となる楽しい思い出を貰うために。
「せつな〜〜、あたしのニンジンもらってぇ〜〜っ」
「しょうがないわね。今日はわたしが食べてあげるわ」
「ついでにあたしのカラダももらって〜〜っ」
「しかたないわね。今夜はわたしが……って何言わせるのよっ、ラブ!」

せつな「おかあさん」
あゆみ「うん?」
せつな「肩揉ませて」
あゆみ「えっ? …じゃあ、たのもうかしら」
ラブ「おかあさん」
あゆみ「うん?」
ラブ「おっぱい揉ませて」
あゆみ「えっ? …じゃあ、たのもうかしら」
せつな「親子で何やってるのよッ!?」
ラブ「親子でチャレンジキャンペーン!」
せつな「やかましいっ! チャレンジするなっ!」


翌日。
「いままで、ありがとう…」と誰にも聞かれることのない言葉を残して、ノーザのもとへ赴くせつな。だが、ノーザの裏をかくつもりで、逆にその裏をかかれてしまう。
ゲージを破壊するために放ったハピネスハリケーンは、
ノーザの仕掛けていた罠により、FUKOに感染 ―― キュアパッション自身へと襲い掛かる!

せつなを捕え、囮にする。全てはノーザのシナリオ通り。

救出へ向かうプリキュアたちの前に、ソレワターセが立ちふさがります。前回で事実上ソレワターセを一人で倒したキュアパインがいるのだから楽勝!と思いきや、意外に苦戦!
「ちっ、ピーチにベリー、こいつらが足手まといになって本気を出せない……!」
そーゆーわけですか?
キュアパイン一人なら今頃ソレワターセ瞬殺、ノーザ秒殺、そのままラビリンスへ乗り込んでメビウス様のケツの穴に指突っ込んで口から泡吹かせてるってわけですか?

「お前にプリキュアの資格など、無い」
ノーザがせつなの精神を攻めます。ついにはせつなの口からも「プリキュアの資格が…無い」というセリフが洩れます。


「そうよっ、あなたにプリキュアの資格は無いわ!」

ミユキさんが唐突に登場。
「クックック、わたしはずっとこの機会を待ってたのよ……!
資格が無いのならば、これはいらないわよね」
ミユキさんがせつなのリンクルンへと手を伸ばします。
「今度こそ、わたしが本当に四人目のプリキュアよ」

しかし、キュアピーチの「ダメえええっっ!」という叫びと共に、せつなのリンクルンが赤い光を放ってミユキさんをふっ飛ばします。
「ふんがーーっ!?」

せつなが捕らわれている館は異次元にある。だからピーチたちの声は届かない。
それでも ―― 思いは届く。

「せつな、忘れないで。わたしたちはいつでも繋がっているよ」(byラブ)
「わたし、せつなちゃんと一緒にダンスの練習が出来て嬉しかった」(by祈里)
「最初は何を話していいかわからなかった。今でもテメーの顔見ると殴りたくなる」(by美希)
「美希ぃぃぃっ、テメェ待ってろ、そこ動くんじゃねえぞコラァ!」(byせつな)

怒りのパワーでキュアパッション復活。
キュアベリーvsキュアパッションの血みどろの激闘に巻き込まれて、ソレワターセ死亡。
いよいよ、全員でゲージを壊すために館に乗り込みます。


「ふんっ、まあいいわ。わたしの作戦はまだ始まったばかりよ。
ノーザさん、プランBに移行。こんどこそわたしが四人目のプリキュアに……ふふふっ」


(さっきからこの人、誰? 早く帰ってほしい……)

2009年11月23日

●今週のフレプリ
第41話『祈里と健人の船上パーティ!』

ある日の放課後、山吹祈里は待ち伏せをされた。

(左がdie輔、右がハゲ坊主)  ※ die(ダイ)=死ぬ、死亡する
「おい、来たぜ、とっとと行ってこいよ、御子柴ァ」
「ささ、早くその招待状を渡してくるんだよ」

どんっ、と背中を突き飛ばされて、隠れていた御子柴くんが祈里の前に飛び出してしまう。
「うわわっ、う…ぅぅ」
「健人くん?」

(← 注:御子柴くん)
「あっ、ハイ」

「どうしたの?」
「あのー、山吹さん、これ……受け取ってくださいっ」

御子柴くんは祈里の手に招待状を押し付けると、die輔たちとともに三途の川へと帰っていった。
祈里が招待状を目をやり、不思議そうにつぶやく。
「…何?」

ラブたちと合流した祈里は、事情を説明した。
「…というわけなの」
「へえー、三途の川に浮かぶ六門船で戦場パーティー!? いいなぁ」
「しかも御子柴くん、ブッキーん家(ち)にドレス送ってきてくれたんですって?」
「う…うん」
「素敵っ。ねえ、ブッキー、そのドレス、着てみせてっ」
「うん…」

とゆーわけで、さっそくドレスを着てみました。


「うわーっ、ステキーっ!」
「似合ってるじゃないっ、ブッキー!」
「サムライって感じがするわ!」
「…………うん」

その翌日。
御子柴くんはパーティーの準備を整えて、祈里が来るの待ちわびていた。
(ああ、早く山吹さんと骨の髄までバラバラになるような斬り合いがしたいなぁ……)

しかし、祈里は御子柴くんの用意した船上パーティーを欠席するのだった。
家に様子を見にやってきた美希が、祈里に訊ねる。
「ブッキー、どうして……?」
「だって、人間が三途の川に行くには、生きながら外道に墜ちなきゃいけないんだもん…」
「あ、そりゃ無理ね」


●せつなの部屋
「あーあ、じゃあ、今日の予定なくなっちゃったんじゃない、ブッキー?」
「うん…」
「はぁ…。ラブとせつなは二人でデートに行っちゃうし……」
「デ、デートって……、普通にショッピングって言おうよぉ、美希ちゃん」
祈里が両眉をハの字に崩して、やんわりと美希をたしなめる。けれど、美希はしれっとした顔で続ける。
「いいじゃない、デートで。とりあえず、あたしたちもヒマだし……一緒に『ショッピング』っていう名前のデートでもどう?」
「も…もお、美希ちゃん、からかわないでっ」
祈里が困った顔になるのを見て、美希が「ゴメンゴメン」と申し訳なさそうに笑った。

「でも、あの二人、最近見てて妬けるぐらい仲いいし……」
「……そうだよね。ラブちゃんとせつなちゃんなら、デートでも……」
今頃仲睦まじく買い物しているであろう二人を思い浮かべて、祈里が口もとに微笑を浮かべた。
「あっ、そうだ」
突然明るい顔になって祈里が、机の引き出しを開いた。
「美希ちゃん、二人には内緒だよ……? じゃーんっ」
祈里が手にしたものを、美希に見せつけた。
裁縫の得意な祈里が作った、手袋タイプの二つの指人形。モデルは、ラブとせつなだ。
可愛らしくデフォルメされたラブとせつなの姿に、「へぇっ」と美希が感嘆の声を洩らす。
「あのね、ちゃんと美希ちゃんとわたしのも作ってから、みんなに渡そうと思ってたの」
「ここまでくると職人仕事ね、ブッキー」

祈里から渡されたせつなの指人形を手にはめて、さっそく人形の両腕を動かしてみる。祈里も手に指人形をつけたのを見て、イタズラっぽい微笑を浮かべた。
「こらっ、ラブ!」
「へっ?」
突然大きな声を出した美希に、祈里がビックリして見返すが、すぐに彼女の顔の前にかがげられたせつなの指人形の意味を察して調子を合わせる。
「ど、どうしたのかなぁ、せつなちゃん」
祈里の顔の前まで持ち上げられたラブの指人形が、両手をわたわた動かして慌てる。せつなの指人形の後ろで、美希がニヤニヤしながら怒る。
「デートの待ち合わせ時間に遅れるなんて、どーゆーつもり!」
「ごめんなさーい」
「許さないわ! 罰として、ニンジン百本たべなさい!」
「きゃーーー」
「もしくは、お詫びのチュー五回で許してあげるわ」
「チューっ!?」
思わず素(す)に戻って、祈里が美希を見た。だが、美希は視線で芝居を続けるようにと言ってくる。
「わ、わかったわ。じゃあ、チュー五回で……」
おずおずと、ラブの指人形をつけた祈里の手が、せつなの指人形に近づいてゆく。
人形の顔同士が触れ合う手前でいったん動きを止め、深呼吸してから覚悟を決めた。
「…えいっ!」
ぶちゅっ、と二つの顔の人形が重なる。
「…………」
「…………」
部屋には奇妙な沈黙が落ちていた。祈里と美希が静かに視線を合わせ ――― 
「プッ…くくくくっ」
「あはははははっ」
噴き出した祈里に続いて、こらえきれぬように美希が笑い出した。
「せつなちゃん、美希ちゃんが羨ましそうに見てるけど続けるわよ! チュッ! チュッ!」
「アハハッ、やーん、ラブぅ、こんな所で押し倒さないでぇっ。興味津々にブッキーが覗いているのにーっ!」
「よーっし、見せつけちゃえーっ。せつなちゃん大好きっ! チュッ! チュッ!」

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

せつなとショッピングを楽しんでいたラブが、急に自分の体を抱いてブルブルッ!と激しく身を震わせた。
「どうしたの、ラブ? 寒いの?」
「わかんない。けど、今誰かがとんでもない事している気がする……」
「…? 変なラブ」

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

「もう、ラブったらぁ。でも……ラブにだったらいいかも」
美希が手にはめた指人形が、押し倒された姿勢でモジモジと動いた。
「はじめてなの。やさしくしてね。うふふっ」
「もー、美希ちゃーん…」
祈里が指人形をしてないほうの手で、赤くなった自分の顔を隠した。
「ほら、ブッキー、続けるわよ?」
「あ、やっ…駄目よこれ以上はっ! ラブちゃんとせつなちゃんに悪いわ。もうお終い!」
「ええーっ、これからが面白い所なのに……」
さらに悪ノリしたがっている美希を尻目に、祈里がラブの指人形を手から外し、元のように机の引き出しにしまう。
「仕方ないわね」
美希もせつなの指人形を外して、仰向けにおかれたラブの指人形の上に、うつ伏せにして重ねた。
そして、引き出しを閉める際、いたずらっぽくせつなの指人形にささやくのだった。
「せつな、今夜はたっくさん頑張るのよ」
フフッ ―― と微笑しながら二つの指人形にウインク。

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

ラブとショッピングを楽しんでいたせつなが、急に自分の体を抱いてブルブルッ!と激しく身を震わせた。
「どうしたの、せつな? 寒いの?」
「わからない。けど、今誰かに頑張れって言われたような気がする……」
「…? 変なせつな」

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

「じゃあ、あたしたちが部屋にいてもラブたちの邪魔になっちゃうから、ショッピング ―― 」
「 ―― っていう名前のデートにっ」
「行こっか、ブッキー!」
「うんっ!」

(おわり)

2009年11月15日

●今週のフレプリ
第40話『せつなとラブ お母さんが危ない!!』

せつなのために、手作りのウェディングブレスだと!?
ラブ×せつなは、すっかりあゆみママ公認なんだなぁ、と今更のように思いました。


その頃、四つ葉町では、連続しない主婦の失踪事件が誰にも知られることなく起きていた。

(名探偵)
「これは名探偵の出番かしら?」

まんまと桃園家に潜入した偽あゆみママがインフィニティを狙って動き出す。
しかし危機一髪。
せつなの機転でその場は切り抜けた。
「本物のおばさまを捜さなきゃ…!」

(名探偵)
「本物のおばさまは、どこかでソレワターセと入れ替わったんだわ!」

せつなたちは、昨日の買い物で立ち寄ったスーパーに向かった。
<せつなの証言>
「わたしとラブの好き嫌いを知ってて、ピーマンとニンジンで夕ご飯を作るって」

名探偵の推理が冴え渡る瞬間だった!

(名探偵)
「きっとその日の夕ご飯は、ピーマンの羊羹詰めと、高麗人参のサラダね!」

ここではない。せつなたちは次のポイントへと向かう。
今思えば、コーヒーショップへ立ち寄った時から、あゆみママの様子がおかしくなったのだ。

(名探偵)
「見つけたっ! こっちにいる!」

名探偵の指差す方向に皆が目を向けると、そこには……
「鏡?」
せつながアカルンの力で、鏡の中の世界に移動。とらわれていた本物のあゆみママを救出。
一気に物語りはクライマックスを迎える!
「本物はこっちよ!」
ラブと偽あゆみママが対峙している所へ、本物のあゆみママと一緒にせつなが現れた。

(名探偵)
(桃園ラブ、東せつな、それに二人の桃園あゆみ…。きっとこの中の誰かが犯人ね!)

しかし、名探偵が推理するよりも早く、偽あゆみママは自ら正体を現して
ソレワターセ化する。

(名探偵)
「……久々にキレちまったぜ。屋上へ行こうか。ここじゃ物が壊れる」

見せ場を無くした名探偵は激怒。毛ヂカラを使って一筆奏上!

「プリキュアグリーン・秋元こまち! 参る!」


今回のソレワターセは、基本形で登場しながらも、戦闘状況に応じて周囲の樹木を取り込み戦闘力を強化します。パッション単体の必殺技「ハピネス竜巻」も、もはや牽制攻撃程度のダメージしか与えられません。
多彩な攻撃でプリキュアを翻弄しますが、しかし、四人のプリキュアのチーム一丸となった攻勢にはかなわず。

ラスト、
本物のあゆみママから、ビーズのウェディングブレスが手渡されます。
せつなだけではなく、ラブにも。
せつなは左手首に、ラブは右手首に、おそろいです。
「ありがとう、お義母さん……」

2009年11月15日 AM8:54
ついにせつなの口からお義母さん発言がきました!!

(名探偵)
(しかし、このまま二人がすんなり結婚までいけるかどうかは疑問ね。
 元第一正妻候補の蒼乃美希はまだ牙を抜かれたわけじゃない。
 そして、ダークホースである山吹祈里にも油断大敵。
 四人目のプリキュアと噂されたミユキさんだっているのよ?

 せつなさん、もう少しの間、楽しく見物させてもらうとするわ。うふふふふふ……)

2009年11月08日

●今週のフレプリ
第39話『夫婦喧嘩は禁止?ラブとせつなの沖縄新婚旅行!!』

修学旅行の名を借りた、ラブとせつなの新婚旅行。
メンソーレッ、サーターアンダギー、サム・ライミー!

(ハゲ坊主)
「今回は、プリキュアが沖縄から米軍を駆逐して、普天間飛行場移設問題を一気に解決するというお話です」

(die輔)  ※ die(ダイ)=死ぬ、死亡する
「ちがうわーい!」

(ハゲ坊主)
「今回は、修学旅行という名目の実質『新婚旅行』で二人っきり思い出を作っちゃえついでに子供も作っちゃえというイチャイチャヌルヌル夫婦ラブ&せつなのお話でしたね。
ところで、修学旅行といえば2010年1月16日から
映画「秘密結社 鷹の爪 THE MOVIE3〜http://鷹の爪.jpは永遠に〜」が公開されるわけですがこの『ちんすこう』ってなかなか美味しいですよね」

die輔)
「せっかくだから、ラブさんとせつなさんには、新婚ライフをのんびりと満喫してもらうのじゃ。御子柴くん、シフォンがインフィニティにならんよう、しっかりと見張っといとくれ」

(御子柴)    →   (インフィニティ)
「…………」(じーっ)

die輔)
「すでにインフィニティ化しとるじゃないかぁぁ!!?」

(ハゲ坊主)
「大変ですよ、インフィニティ化したシフォンを捜しに森に入ったラブさんが、シーサータイプのソレワターセに襲われてるじゃないですか!
ちなみにシーサーと言うのは沖縄の幸せアイテムで、2010年1月16日から公開される
映画「秘密結社 鷹の爪 THE MOVIE3〜http://鷹の爪.jpは永遠に〜」とどういう関係があるのかについては、文部科学省が現在調査中です!」


今回は松本理恵演出回ということで、

美希と祈里が画面右端に歩いてフェードアウトしていきながら
「今? いつもの公園にいるわよ。ブッキーも一緒に」 → 唐突に転送されてきたせつなの勢いに押されて『ダダダダダ』と画面左端にまで後退させられる、

こんな感じでキャラが細やかに動いてくれるのが楽しかったです。

あと、ウエスターの真上に転送 → 下敷きになったウエスターの背中踏んずけながら変身敢行とか、パッションがウエスターのマントを後ろからギュゥゥっと引っ張って「離せイースぅぅっ」のシーンとか。


シールドを張って、その中に閉じこもったインフィニティについては、
キュアピーチによる「心からの呼びかけ」で解決。
シフォンの『母親』として経験を積み重ねてゆくラブは、順調に成長しつつあると思う。せつなの子を妊娠できるようになるまで、あとちょっと……!


ラストは、シーサー作り体験。
ハゲ坊主)
「シーサーって、本来は二体一組で対(つい)になってるものなんだそうですよ」


「ハッハッハ、まるで今週の私たちみたいではないか」「やめろって、マジで」


「ラブの作ったシーサーって……センスがちょっと……」
「えええっ、カワイイじゃんっ? …ってゆうかさぁ、せつなの作ったシーサーだって ―― 」
「わ、わたしのは全然変じゃないわよっ」
「そっかな〜。あっ、こうすれば、もっと……!」(書き書き)
「あっ、ちょっとラブ、何するのよ!?」
「あははっ、なんか面白い顔になったーっ」
「よ、よくもわたしのシーサーを……。ならば、えいっ!」(書き書き)
「やだっ、せつな何するのよっ! だったら、せつなのシーサーも!」(書き書き)
「なんのこれしきッ! ていっ!」(書き書き)
「あああっ!? あたしのシーサーがっっ!」
「あはははっ、ラブのシーサーの顔……!」
「隙ありぃっ! えいえいっ!」(書き書き)
「もうっ、ラブったら! ……うふふふふっ」
「あははははっ」



 
「「甘酸っぺええええっっ……!!」」



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